こんにちは!
今回のテーマは単語です!
単語はすべて覚えようと思ったら、きりがありません。
効果的に外国語を使えるようになるためには、覚える単語と覚えない単語を戦略的に選んでいく必要があります。
今回は、どうやってその単語を選別していけば良いかお話します。
とある法則
このブログで度々紹介していますが、今回もSLAの研究者であるPaul Nationの力を借ります。
彼の論文や著書でよく登場するのがZipf’s Lawという法則です。
これはどんな法則かというと以下の通りです。
どんなテキスト(本などの)においても比較的限られた数の単語が全体の大部分を占め、大多数の単語が占めるのはほんの一部である。さらにそのテキストで登場する単語のうち約半分はそのテキストで一度しか登場しない。
もう少し具体的に説明するためにNationの研究を引用します。彼の研究によると1st 1000 word familiesがテレビ番組で話されている言葉の約85%を占めていたとのことです(Webb & Nation, 2017)。つまり最もよく使われる1000個のワードファミリー(ワードファミリーとは語幹が同じ単語の集合体のことです。つまりここではhappy, happily, happiest, happinessなどを1つとして数えるということです。)が全体の大部分を占めているということです。
つまり、大雑把に言うと約1000単語とその派生語がわかれば日常登場する大部分はカバーできるということです。
覚えるべき単語
ということは、まず最優先させるべき単語は最も使われる単語の1000語とその派生語と考えていいのではないでしょうか。
では、どうやってその1000語を選べば良いのでしょうか。ランダムに選んでも仕方ありませんよね。
実は簡単にネットで見つかります。仮に”frequent word list”とググってみてください。おそらく辿り着けますがコチラのページが見つかると思います。
こちらは英語の単語リストなのでそれ以外の外国語を学んでいる方は、同様に”frequent word list”の前や後ろに学んでいる言語、”Spanish”や”Russian”をつけて検索すればリストが見つかると思います。
そのリストを参考にまずは単語を覚えていけば良いと思います。
単語の覚え方
1000語なんて覚えられないよ!と思っていますか?
安心してください。先ほどのリンクを使って飛んでいただければおわかりかと思いますが、1000語のうちほとんどはすでに知っている単語だと思います。
これは英語に限った話ではなく、他の外国語でも初級の参考書を一通りやったあとならほとんど見覚えある単語だと思います。
ですので実質、新たに覚える単語はそこまで多くありません。
そして実際に覚える単語が決まったらQuizletなどを使って効率よく覚えてしまいましょう。
まとめ
今回は、まずは最もよく使われる1000語とその派生語を覚えましょうというお話をしました。
そのあとどんな単語を覚えていくかは自由だと思います。その次に最も使われる1000語でもいいですし、日常会話ではあまり使われないが自分の興味のある分野ではよく使われるという単語を覚えてもいいでしょう。
何よりも大切なのは、あれもこれも覚えようとして自分でいっぱいいっぱいにならないことです。それでやる気が削がれてしまっては本末転倒です。まずは覚える単語を最小限に抑えるつもりで選んでいきましょう。
参考文献
Webb, S. & Nation, P. (2017). How Vocabulary is Learned. Oxford: Oxford Univ. Press.
コメントを残す